■チンバササ動植物園
ここは日比谷公園ほどの広さである。正門から園内に入る通路は狭く、右側は池で仕切られている。池の周囲にはマダガスカルの固有種ティフォノドルム(Typhonodorum
lindleyanum)の群落がある。全体にはクワズイモににているが、バナナ状の偽茎は高さ2mにもなり、大きな長い矢尻形の葉を含めると3mになる。
公園には自然林も残され、高木類はタマリンド、カリアンドラ、人工的にはアラウカリアなどだが、日本のヤチダモ(トネリコ属植物)に似た高木が、総状に翼果をたわわに垂らせている。それも1,2本でなく数十本の単位である。
池の中央には島があり、高さ10m以上のタコノキの仲間が沢山の気根を垂らし鎮座していた。これは島の固有種Pndanus Princepsで、三角錐の樹形が優雅なことからプリンケプス(最も気品のある、の意)の種小名がつけられたもので、一見すると針葉樹のように見える。
ヤマドリヤシ(Chrysalidocarpus lutescens)の大株があり、これもこの島の固有種である。ほかにトックリヤシ、トックリヤシモドキ、ミエミツヤシ、ハナキリン、パキポディウム、ドラセナ・コンシナ、マダガスカルジャスミン、ニチニチソウ、タビビトノキ、カランコエ類、ミドリノタイコ(ウリ科多肉植物)、多肉ユーフォルビァなど多くの種類が植えられていた。
つづく
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